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キャラクター紹介『おにが島の「青おに」①』

おにが島にすむ「青おに」

「とつげき!天球おたすけ団【Ⅰ】おにが島」のお話は、桃太郎が帰った後という設定ですので、「赤おに」にいじめられるキャラクターとして、「青おに」に登場してもらいました。

「青おに」は仏教では、おにの序列2位で、悪意や憎しみの象徴とされていますが、物語のおにが島では「赤おに」にいじめられている、おにたちのリーダー的存在です。

「青おに」は、「赤おに」からは人間の村に行って、食べ物を盗んで来いと命令されます。時には村人から豆ではなく石を投げられながらも、盗んできた食べ物が少ないと殴られてしまうのです。なぐられるだけでなく、全部「赤おに」に取られてしまうのです。

そのため「青おに」痩せて弱々しい姿をしています。

それに加えて、角が1本しかありません。「赤おに」は2本ですが、おにの角の本数には決まりがないようです。1本の方が人によっては弱そうに見えるかも知れませんね。

そんなおにたちが、天球おたすけ団と協力して、みんなが楽しく暮らせるおにが島を取り戻すことができるのでしょうか?

絵画作家に、「青おに」を描いてもらいましたが、おに達のリーダーとしては少し弱々しく、1本角で私のイメージにピッタリでした。

「青おに」は、少し頼りないリーダーかも知れませんが、私の好きな鬼です。やっぱり「節分」の豆まきの時、「青おに」の顔が頭に浮かぶと、「おには~外!」と言えなくなります。これからも「青おに」が私の心の中に長く生き続けてくれるものと思います。

ちょっと怖い「青おに」の面

キャラクター紹介『おにが島の「赤おに」①』

おにが島に住む「赤おに」

「とつげき!天球おたすけ団【Ⅰ】おにが島」のお話は、桃太郎が帰った後という設定ですので、おにが島の暴れん坊でラスボス的キャラクターとして、「赤おに」に登場してもらいました。

おにには、色々な言い伝えや、その土地その土地の物語があります。

一説によりますと、「赤おに」が他のおに比べて序列が1位で、仏教でいう強い渇望と欲求を表し、全ての悪の象徴と言われています。ちなみにおにの序列は(1位赤おに、2位青おに、3位黄おに、4位緑おに、5位黒おに)の順になっています。

ただ私が長く住んでいた岩手県には、鬼剣舞という鬼の踊りがあり、お面を付けた鬼たちが邪気や伝染病から守ってくれると言われていますし、秋田のなまはげも子供の成長を助ける良いおにです。

私は物語の中では、暴れん坊で他のおにをいじめる「赤おに」をキャラクターとして選びましたが、そこには「赤おに」がなぜそうなったかと、昔の「赤おに」についても言及しています。「赤おに」には上手く話ができず、なかなか他のおに達と仲良くできなかったという過去があるのです。

さて天球おたすけ団達は、他のおに達と協力して、おにが島をみんなが楽しく暮らせる島にすることができるのでしょうか?

絵画作家に、「赤おに」を描いてもらいましたが、最初は少し怖すぎると感じました。そして怖いながらも少しやさしい目にしてもらった経緯があります。

物語の中では「赤おに」が、おにの主役です。私たちが一番おにに近づける「節分」の豆まきでは、おに達に愛着を持った私は、「おには~外!」と言えなくなりました。これからも「赤おに」が私の心の中に長く生き続けてくれるものと思います。

岩手県の鬼剣舞の面

キャラクター紹介『天球おたすけ団隊員「もん」①』

天球おたすけ団隊員「もん」

「とつげき!天球おたすけ団【Ⅰ】おにが島」のお話は、桃太郎が帰った後という設定ですので、天太郎君や球希ちゃんを助けるキャラクターとして、「もん」を天球おたすけ団隊員としました。

犬の「こま」と鳥の「えん」とくれば、昔話に敬意を表して、次はやっぱり猿でしょう。今回は猿の「もん」についてお話します。

犬の「こま」はチワワで、私が愛犬家であったからでした。鳥の「えん」はアオサギで、私が一番好きな鳥だからでした。それでは猿の「もん」なぜリスザルだったのでしょうか?

普通はニホンザルと考えるべきでしょうが、私が最初に考えたのは黒猿でした。黒猿は「笑いながら自撮している写真」が有名で、その黒猿の笑顔が私は好きだったからです。それでも気持ち悪いという方もいて、大きくて凶暴な面もあったので、黒猿はあきらめました。

私には黒猿以外にこだわりはなかったので、キャラクター選定の条件として、一目見て猿と分かる猿の仲間で、その中でも最小の猿をイメージしたのでした。例えば「アイアイ」のように小さくて可愛いけれど猿かどうか一目では分からないものは除きました。

そしてキャラクターに選んだ猿は、リスザルでした。小さくて可愛かったからです。

そして絵画作家に、リスザルと伝えて描いてもらいましたが、描いてもらったリスザルはイメージにピッタリで、一目で気に入りました。

物語の中では、小さな「もん」も思いがけない活躍をすることになります。なかなか飼えないサルの仲間ですが、子どもたちにもサルに愛着を持って欲しいと思いますし、これからも「もん」が私の心の中に長く生き続けてくれるものと思います。

「もん」のモデルリスザル
「もん」のモデルにならなかった黒猿

キャラクター紹介『天球おたすけ団隊員「えん」①』

天球おたすけ団隊員「えん」

「とつげき!天球おたすけ団【Ⅰ】おにが島」のお話は、桃太郎が帰った後という設定ですので、天太郎君や球希ちゃんを助けるキャラクターとして、「えん」を天球おたすけ団隊員としました。

鳥をキャラクターにした理由は、もちろん昔話に敬意を表するためでもあるのですが、私が一番好きな鳥がアオサギであることが大きな理由です。

「こま」犬と「えん」鳥とくれば、次はやっぱり猿でしょうが、猿の「もん」については別のキャラクター紹介でお話しします。

ただアオサギが余り良く知られた鳥ではないため、関係者からはなぜまたアオサギなのかと言う意見も聞かれました。

答えは簡単で、私が今一番好きな鳥だからです。

私はこれまで色々な鳥を飼ってきましたが、その鳥とは、文鳥、セキセイインコ、ハトなどです。どれも好きでしたが、アオサギは飼ったことはありません。

アオサギは、私が「絵本の散歩道」と名付けた川沿いの散歩道で、出会うことができます。大変ユニークで可愛い鳥です。ただ「〇〇サギ」という名前がイメージを悪くしている可能性もあります。

今、散歩の楽しみの大半はアオサギと会うことですが、だからと言って挨拶することもなければ、見かけても私を無視するか、飛んで逃げてしまいます。

そして絵画作家に、アオサギと伝えて描いてもらいましたが、最初のアオサギはとてもかわいく描かれていました。それはまるで、空想の鳳凰の子どもみたいでした。

私は、このままでも良いかと一瞬思いましたが、現実的なアオサギに描き替えてもらいました。描き替えてもらったアオサギの「えん」を見て、現実的でとてもかわいく、やっぱり描き替えてもらって良かったと思いました。

物語の中では、小さな「えん」が思いがけない活躍をすることになりますが、絵本の散歩道で出会った名前もないアオサギやこれから出会うだろうアオサギと共に、これからも私の心の中に長く生き続けてくれるものと思います。

第一回 槻田川「まち美化運動」清掃活動に参加しました。(2022.9.3)

北九州SDG’s登録制度の登録証が届きました。第二弾「りゅうぐう城」にもSDG’sが織り込まれていますので、ご期待下さい。

貴団体を北九州SDG’s登録事業者として、ここに証します。                   とのことです。

第二弾「とつげき!天球おたすけ団【Ⅱ】りゅうぐう城」にもSDG’sが織り込まれて制作中です。  ご期待ください。

北九州SDG’s登録制度に正式登録されました。(絵本の創作・出版としては唯一の登録です。)

絵本の創作・出版としては、この度唯一の登録になりました。このチャンスを北九州からも活かしていきたいと考えています。

2022年8月1日

コンセプト『昔話は昔話として』

世の中には、神話や昔話に隠された真実について考えている方達が、いらっしゃいます。

例えば、「とつげき!天球おたすけ団【Ⅰ】おにが島」で取り上げた、おにが島の物語では、下記の様なことが言われています。

おに達の真実としては、当時国を治めた権力者に対して、敵対勢力というか反体制派の勢力をおにとして、権力者が桃太郎を派遣して猿、鳥、犬の家来たちと、おに達を征伐したというものです。

そして持ち帰った宝物は、当時貴重だった製鉄技術ではないかとも言われています。

このような暴力と略奪の昔話に通じる絵本を、世に出しても良いのかというご意見をいただくことがあります。

また、次作に決定している「とつげき!天球おたすけ団【Ⅱ】りゅうぐう城」の舞台になる「りゅうぐう城」は、贅沢な遊楽と酒宴の場所で、いつの間にかうらしま太郎は、我を忘れ時を忘れてしまったのではないかとも言われています。

昔話には真実が隠されているもので、私も、「おに」にしても「りゅうぐう城」にしてもその可能性は高いと思います。

ただ歴史の真実だけでは、昔話や民間伝承として残っていかないのではないかと考えています。

子どもたちに、どちらのお話をした方が面白いと思ってくれるのかを考えれば、答えは明らかです。

これは、私が本ブログの「コンセプト『基本』」に書いたように、「笑える良質な絵本を制作したい。」というコンセプトに通じる面白い昔話であったからこそ、今に繋がっているのではないかと思われるのです。

そして昔話しに隠された真実は、理解したり判断できる年齢になってから、必要に応じて考えれば良いのではないでしょうか。ベースの昔話を知っているから、真実の探求にも興味が湧いてくるのではないかと思います。

これまでお話しましたように、私が絵本に取り上げる昔話は、隠された真実などはない単なる昔話として、創作していきたいと考えています。

2022年7月29日

ぞうさんプロジェクト代表 楠田正博

キャラクター紹介『天球おたすけ団隊員「こま」①』

天球おたすけ団隊員「こま」

 「とつげき!天球おたすけ団【Ⅰ】おにが島」のお話は、桃太郎が帰った後という設定ですので、天太郎君や球希ちゃんを助けるキャラクターとして、「こま」を天球おたすけ団隊員としました。

犬をキャラクターにした理由は、もちろん昔話に敬意を表するためでもあるのですが、私が愛犬家であることが大きな理由でしょうか。

別に犬ではなくてもよかったのですが、もう一つ入れたいキャラクターがいて、それが鳥だったため、犬・鳥・猿に落ち着いた次第です。

ただ犬種にはとても悩みました。

私がこれまで同じ時を生きた犬は3頭います。(みんな天国に行ってしまって、とても寂しいです。今でも物音で目が覚めた時、幽霊でもいいから出てきて欲しいと思うのです。)

その犬種と名前は、マルチーズの「アル」、ヨークシャーテリアの「ムー」、マルチーズの「ソラ」でした。

それでは、「こま」の犬種はというと、チワワです。

私としては、マルチーズかヨークシャーテリアの選択肢もありましたが、ラフを描き始めた時にはまだムーもソラも元気でしたので、どちらかを選びきれなかったのです。

そして絵画作家に、ついチワワと伝えてしまったのでした

それでも描かれた「こま」を見て、とてもかわいくで嬉しく思いました。

物語の中では、小さな「こま」が思いがけない活躍をすることになりますが、「アル」「ムー」「ソラ」と共に、これからも私の心の中に長く生き続けてくれるものと思います。

「アル」
「ムー」
「ソラ」

コンセプト『創作絵本の分類と狙いについて』

 これは私たちの絵本を出版・公開した後に分かったことですが、文章が長過ぎるのではとのご意見をいただきました。

そこで文章を短く簡潔にすることについて、再検討することにしました。同時にショップには文章の無い絵本もあれば、結構文章の多い絵本もありますので、そもそも絵本の分類とは何かについても調べてみました。

最初に目に付いたのは、「日本絵本分類法」という文科省の通達かと思うような分類法がありましたが、個人が分類をされているようで、他にもいくつか分類法が公開されていることが分かりました。

またそれらの分類はばらばらで、絵本の内容で分けた「ファンタジー・ナンセンス・パロディ・文字無し・言葉・認識・生活・科学・・・」といったものもありますが、ほとんどは「赤ちゃん・物語・知識・仕掛け・・・」のような分類に集約されることが分かりました。

ただ既存の分類法に当てはめても、良く説明できないので、文章の長さを切り口にして、私なりに分類してみることにしました。

それを下記に示しますが、便宜上「絵本」だけではなく「絵本・児童書」という括りで、4分類になっています。

①文字の無い直感的絵本: 「いないいないば~」「だるまさん転んだ~」などの絵本

②文字の有る直感的絵本: 「腹ペコ青虫」に代表されるようなとても短い文章の有る絵本

③文章の多い物語の絵本: 「天球おたすけ団」など物語のため文章や説明が長目の絵本

④文章の多い児童書  : 「ずっこけ3人組」など文章がほとんどで、絵は挿絵程度の本

この分類に当てはめてみますと、私たちが出版した「天球おたすけ団」は、③のカテゴリーにはいります。

そして実際の本屋さんに行っても、展示が最も多い絵本は②のカテゴリーで、人気のある主流のカテゴリーのようです。

そのため、③のカテゴリーは文字が多いと感じられたものと思われます。

だからと言って、長ければ良いというものではなく、今後も私たちは、短く簡潔な文章にすることを肝に銘じて創作を進めて参ります。

また、④のカテゴリーにして、児童書にした方が良いのではないかとの意見もありましたが、そうしなかった理由があります。

それは、絵本だと文字を気にしなければ①のカテゴリーで、指差しや読み聞かせを②のカテゴリーで、自分で読めるようになったら③のカテゴリーでと、子供たちがずっと長く楽しめるように絵本の方を選びました。

そして、今後も③のカテゴリーを守りながら狙いである面白い物語の中に、社会性や道徳感を含めた愛や優しさ・思いやり、勇気や冒険心などを散りばめていきます。

物語中のキャラクターの成長が、子どもたちの成長につながることを願っています。

2022年7月18日

ぞうさんプロジェクト 代表 楠田正博