「とつげき!天球おたすけ団【Ⅰ】おにが島」のお話は、桃太郎が帰った後という設定ですので、「赤おに」にいじめられるキャラクターとして、「黒おに」に登場してもらいました。
「黒おに」は仏教では、おにの序列5位で、疑心暗鬼の象徴とされています。おにが島では、一番上手に料理を作ることができるのですが、「赤おに」に殴られて、傷ついたおにとして登場します。
「黒おに」は、「赤おに」からみんなが盗んできたり、取ってきたり、つくった物を使って、うまい料理をつくるようにと命令されます。「黒おに」は、「赤おに」から、ちょっと気に入らないと「まずい!」と言われて、殴られてしまうのです。
「黒おに」は元々身体が弱いため、殴られた後は痛くて痛くて、寝込んでしまうのです。
「黒おに」は角が2本ありますので、本来強いのかも知れませんが、元々身体が弱かったので。弱いおにとして暮らしています。
そんなおにたちが、天球おたすけ団と協力して、みんなが楽しく暮らせるおにが島を取り戻すことができるのでしょうか?
絵画作家に、「黒おに」を描いてもらいました。身体が弱いことを感じさせながらも、ロングヘア―で少し整ったかっこいい姿で描かれています。存在感が薄いことを補っているようです。
「黒おに」は、身体が弱く存在感が薄いかも知れません。それでも「節分」の豆まきの時には、暗闇に溶け込んで見えにくいでしょうが、「黒おに」の顔が頭に浮かぶと、「おには~外!」と言えなくなります。これからも「黒おに」が私の心の中に長く生き続けてくれるものと思います。
「とつげき!天球おたすけ団【Ⅰ】おにが島」のお話は、桃太郎が帰った後という設定ですので、「赤おに」にいじめられるキャラクターとして、「緑おに」に登場してもらいました。
「緑おに」は仏教では、おにの序列4位で、倦怠や不健康の象徴とされています。おにが島では魚を取るのが上手なおにですが、傷ついた「黒おに」を熱心に看病するような優しいおにです。
「緑おに」は、「赤おに」から海に出て好物の魚を取ってくるように命令されます。冬の海は寒くて手が冷たくて泣きそうになりますが、取ってきた魚が少ないと「赤おに」に殴られて、「赤おに」に取られてしまうのです。それでもおにが島では一番腕の良い漁師なのです。
「緑おに」は、2本の角があって本気を出せば強いのですが、心が優しいおになので、本人も強いとは思っておらず争いも好みません。
そんなおにたちが、天球おたすけ団と協力して、みんなが楽しく暮らせるおにが島を取り戻すことができるのでしょうか?
絵画作家に、「緑おに」を描いてもらいました。本当は強いかも知れないけれど、心が優しいおにだという姿が、なかなかうまく表現されています。
「緑おに」は、強さを優しさが包み込んだようなおにです。傷ついた仲間をいたわる姿と魚を取るのが上手なのです。やっぱり「節分」の豆まきの時、「緑おに」の顔が頭に浮かぶと、「おには~外!」と言えなくなります。これからも「緑おに」が私の心の中に長く生き続けてくれるものと思います。
「とつげき!天球おたすけ団【Ⅰ】おにが島」のお話は、桃太郎が帰った後という設定ですので、「赤おに」にいじめられるキャラクターとして、「黄おに」に登場してもらいました。
「黄おに」は仏教では、おにの序列3位で、心の動揺や後悔の象徴とされています。おにが島では、おにたちの中では一番年下で小柄で弱いのですが、とても賢くて知恵を持った存在です。
「赤おに」からいじめられて、おたすけ団に助けて欲しいと願ったのは「黄おに」でした。
「黄おに」は、「赤おに」からはお酒をつくるように命令されます。お酒のつくり方が分からない「黄おに」は、人間の村に行って、つくりかたをこっそり学んで、何とかお酒ができるようになりました。でもつくってもつくっても、もっとつくれと「赤おに」は怒鳴るのでした。
「赤おに」は、お酒を飲めば飲むほど更に真っ赤になって、暴力をふるったり怒鳴ったりするので、「黄おに」はお酒をつくりたくありません。
そんなおにたちが、天球おたすけ団と協力して、みんなが楽しく暮らせるおにが島を取り戻すことができるのでしょうか?
絵画作家に、おに達の中で一番年下で、小柄で弱いけれど、ユーモアもあって少し可愛い「黄おに」をお願いしました。イメージ通りに描いてもらえたようです。
「黄おに」は、一番年下ですが賢いため、弱いけれどみんなから意見を求められるおにが島の知恵ぶくろ的な存在です。やっぱり「節分」の豆まきの時、「黄おに」の顔が頭に浮かぶと、「おには~外!」と言えなくなります。これからも「黄おに」が私の心の中に長く生き続けてくれるものと思います。
「とつげき!天球おたすけ団【Ⅰ】おにが島」のお話は、桃太郎が帰った後という設定ですので、「赤おに」にいじめられるキャラクターとして、「青おに」に登場してもらいました。
「青おに」は仏教では、おにの序列2位で、悪意や憎しみの象徴とされていますが、物語のおにが島では「赤おに」にいじめられている、おにたちのリーダー的存在です。
「青おに」は、「赤おに」からは人間の村に行って、食べ物を盗んで来いと命令されます。時には村人から豆ではなく石を投げられながらも、盗んできた食べ物が少ないと殴られてしまうのです。なぐられるだけでなく、全部「赤おに」に取られてしまうのです。
そのため「青おに」痩せて弱々しい姿をしています。
それに加えて、角が1本しかありません。「赤おに」は2本ですが、おにの角の本数には決まりがないようです。1本の方が人によっては弱そうに見えるかも知れませんね。
そんなおにたちが、天球おたすけ団と協力して、みんなが楽しく暮らせるおにが島を取り戻すことができるのでしょうか?
絵画作家に、「青おに」を描いてもらいましたが、おに達のリーダーとしては少し弱々しく、1本角で私のイメージにピッタリでした。
「青おに」は、少し頼りないリーダーかも知れませんが、私の好きな鬼です。やっぱり「節分」の豆まきの時、「青おに」の顔が頭に浮かぶと、「おには~外!」と言えなくなります。これからも「青おに」が私の心の中に長く生き続けてくれるものと思います。
「とつげき!天球おたすけ団【Ⅰ】おにが島」のお話は、桃太郎が帰った後という設定ですので、おにが島の暴れん坊でラスボス的キャラクターとして、「赤おに」に登場してもらいました。
おにには、色々な言い伝えや、その土地その土地の物語があります。
一説によりますと、「赤おに」が他のおに比べて序列が1位で、仏教でいう強い渇望と欲求を表し、全ての悪の象徴と言われています。ちなみにおにの序列は(1位赤おに、2位青おに、3位黄おに、4位緑おに、5位黒おに)の順になっています。
ただ私が長く住んでいた岩手県には、鬼剣舞という鬼の踊りがあり、お面を付けた鬼たちが邪気や伝染病から守ってくれると言われていますし、秋田のなまはげも子供の成長を助ける良いおにです。
私は物語の中では、暴れん坊で他のおにをいじめる「赤おに」をキャラクターとして選びましたが、そこには「赤おに」がなぜそうなったかと、昔の「赤おに」についても言及しています。「赤おに」には上手く話ができず、なかなか他のおに達と仲良くできなかったという過去があるのです。
さて天球おたすけ団達は、他のおに達と協力して、おにが島をみんなが楽しく暮らせる島にすることができるのでしょうか?
絵画作家に、「赤おに」を描いてもらいましたが、最初は少し怖すぎると感じました。そして怖いながらも少しやさしい目にしてもらった経緯があります。
物語の中では「赤おに」が、おにの主役です。私たちが一番おにに近づける「節分」の豆まきでは、おに達に愛着を持った私は、「おには~外!」と言えなくなりました。これからも「赤おに」が私の心の中に長く生き続けてくれるものと思います。
「とつげき!天球おたすけ団【Ⅰ】おにが島」のお話は、桃太郎が帰った後という設定ですので、天太郎君や球希ちゃんを助けるキャラクターとして、「もん」を天球おたすけ団隊員としました。
犬の「こま」と鳥の「えん」とくれば、昔話に敬意を表して、次はやっぱり猿でしょう。今回は猿の「もん」についてお話します。
犬の「こま」はチワワで、私が愛犬家であったからでした。鳥の「えん」はアオサギで、私が一番好きな鳥だからでした。それでは猿の「もん」なぜリスザルだったのでしょうか?
普通はニホンザルと考えるべきでしょうが、私が最初に考えたのは黒猿でした。黒猿は「笑いながら自撮している写真」が有名で、その黒猿の笑顔が私は好きだったからです。それでも気持ち悪いという方もいて、大きくて凶暴な面もあったので、黒猿はあきらめました。
私には黒猿以外にこだわりはなかったので、キャラクター選定の条件として、一目見て猿と分かる猿の仲間で、その中でも最小の猿をイメージしたのでした。例えば「アイアイ」のように小さくて可愛いけれど猿かどうか一目では分からないものは除きました。
そしてキャラクターに選んだ猿は、リスザルでした。小さくて可愛かったからです。
そして絵画作家に、リスザルと伝えて描いてもらいましたが、描いてもらったリスザルはイメージにピッタリで、一目で気に入りました。
物語の中では、小さな「もん」も思いがけない活躍をすることになります。なかなか飼えないサルの仲間ですが、子どもたちにもサルに愛着を持って欲しいと思いますし、これからも「もん」が私の心の中に長く生き続けてくれるものと思います。
「とつげき!天球おたすけ団【Ⅰ】おにが島」のお話は、桃太郎が帰った後という設定ですので、天太郎君や球希ちゃんを助けるキャラクターとして、「えん」を天球おたすけ団隊員としました。
鳥をキャラクターにした理由は、もちろん昔話に敬意を表するためでもあるのですが、私が一番好きな鳥がアオサギであることが大きな理由です。
「こま」犬と「えん」鳥とくれば、次はやっぱり猿でしょうが、猿の「もん」については別のキャラクター紹介でお話しします。
ただアオサギが余り良く知られた鳥ではないため、関係者からはなぜまたアオサギなのかと言う意見も聞かれました。
答えは簡単で、私が今一番好きな鳥だからです。
私はこれまで色々な鳥を飼ってきましたが、その鳥とは、文鳥、セキセイインコ、ハトなどです。どれも好きでしたが、アオサギは飼ったことはありません。
アオサギは、私が「絵本の散歩道」と名付けた川沿いの散歩道で、出会うことができます。大変ユニークで可愛い鳥です。ただ「〇〇サギ」という名前がイメージを悪くしている可能性もあります。
今、散歩の楽しみの大半はアオサギと会うことですが、だからと言って挨拶することもなければ、見かけても私を無視するか、飛んで逃げてしまいます。
そして絵画作家に、アオサギと伝えて描いてもらいましたが、最初のアオサギはとてもかわいく描かれていました。それはまるで、空想の鳳凰の子どもみたいでした。
私は、このままでも良いかと一瞬思いましたが、現実的なアオサギに描き替えてもらいました。描き替えてもらったアオサギの「えん」を見て、現実的でとてもかわいく、やっぱり描き替えてもらって良かったと思いました。
物語の中では、小さな「えん」が思いがけない活躍をすることになりますが、絵本の散歩道で出会った名前もないアオサギやこれから出会うだろうアオサギと共に、これからも私の心の中に長く生き続けてくれるものと思います。
「とつげき!天球おたすけ団【Ⅰ】おにが島」のお話は、桃太郎が帰った後という設定ですので、天太郎君や球希ちゃんを助けるキャラクターとして、「こま」を天球おたすけ団隊員としました。
犬をキャラクターにした理由は、もちろん昔話に敬意を表するためでもあるのですが、私が愛犬家であることが大きな理由でしょうか。
別に犬ではなくてもよかったのですが、もう一つ入れたいキャラクターがいて、それが鳥だったため、犬・鳥・猿に落ち着いた次第です。
ただ犬種にはとても悩みました。
私がこれまで同じ時を生きた犬は3頭います。(みんな天国に行ってしまって、とても寂しいです。今でも物音で目が覚めた時、幽霊でもいいから出てきて欲しいと思うのです。)
その犬種と名前は、マルチーズの「アル」、ヨークシャーテリアの「ムー」、マルチーズの「ソラ」でした。
それでは、「こま」の犬種はというと、チワワです。
私としては、マルチーズかヨークシャーテリアの選択肢もありましたが、ラフを描き始めた時にはまだムーもソラも元気でしたので、どちらかを選びきれなかったのです。
そして絵画作家に、ついチワワと伝えてしまったのでした。
それでも描かれた「こま」を見て、とてもかわいくで嬉しく思いました。
物語の中では、小さな「こま」が思いがけない活躍をすることになりますが、「アル」「ムー」「ソラ」と共に、これからも私の心の中に長く生き続けてくれるものと思います。
今回は、もう一人の主人公であるスーパーストラ球希について紹介させていただきます。
基本的には、スーパーストラ球希は、優しくて頭の良いキャラクターとして創作されました。
私が投影されているとお話しした天太郎君は、どことなく頼りない点がある所を、スーパーストラ球希が補佐したり助けるキャラクターとして考えていたのです。
でも当初の考え方が、変わってきています。
それは老子の考え方にはないのですが、現在重要になりつつあるSDG’sのジェンダーの平等という考え方です。
私たちの生きた時代は、男の子が学級委員で女の子が副学級委員という時代でした。
それでもまだ現状では、ジェンダーの平等に向かっている途上であるため、ジェンダーを考慮したキャプテン天太郎とスーパーストラ球希の関係には、かなり頭を抱えて悩んだものです。
そもそも、スーパーストラというネーミングは、「Super Strategist:スーパーストラテジスト(最高戦略官)」としてなるべくキャプテン天太郎と平等に近づけるように名付けました。
もう一つ疑問に思われることは、スーパーストラ球希はどこから来たのかということです。
キャプテン天太郎は、どことなく日本の現在から来ている設定ですが、スーパーストラが現れるのは四次元時空空間からとなっていて、いつの時代から来たのかどこから来たのかは明かされていません。
未来なのか過去なのかなど、読者の皆様に、想像を膨らませていただければと思いっています。
またスーパーストラ球希は、とても優しいのです。
攻撃もしますが、「こちょこちょ攻撃」とか「はくしょん攻撃」とか攻撃と言えるかどうか分からない、優しくて最後はみんなを包み込むものなのです。
これから向かう場所でも、みんなが楽しく暮らせるように、スーパーストラ球希の優しい攻撃と、優しさあふれる活躍をお楽しみいただければと思います。
子どもさんたちに加えて、一緒に大人の方も楽しんでいただける絵本を目指していますので、絵本の内容から楽しい会話が弾めば幸いです。
ぞうさんプロジェクト 代表 楠田正博
やはりまずは、主人公である天太郎君から紹介させていただきます。
基本的に天太郎君は、原作者である私のことが投影されていると言っても過言ではありません。
私が子どもの頃は、なかなか友だちもいなくて、恥ずかしがり屋で、外出してもいつも母親の後ろに隠れているような子どもでした。
でもある時には積極的であったり、ひょうきんであったり、弱いくせに正義感があったりの子どもでもありました。
そのため天太郎君のように、四次元時空空間を越えて、弱い鬼たちや、弱い魚たち、そして弱い山の動物たちへの思いやりで、みんなを仲良させる姿が、私の夢であり希望だったのです。
天太郎君や天球おたすけ団の仲間たちは、鉄砲や刀などの武器は持っていません。
その時は凶暴だったり、弱いものを苦しめる相手と戦っても、決して殺したりはしないのです。
かっこいい戦隊物などは、凄い武器で悪者を殺してしまいますが、私の物語ではそうではないのです。
今になってその理由を考えると、私の生まれた年は1955年で、まだ戦争の影を引きずっていた頃でした。人と人が殺しあうことがとても怖いと感じていたことが原因ではないかと思われます。
そして隠し持っていたひょうきんさで、親戚が集まった時などは、みんなを笑わせることもありました。人が笑ってくれる喜びを感じたのです。
そのひょうきんさで、物語を面白くしていきたいと考えている次第です。
子どもさんたちに加えて、一緒に大人の方も楽しんでいただける絵本を目指していますので、絵本の内容から楽しい会話が弾めば幸いです。
これから天太郎君がどのように成長していくのかも、お楽しみいただければと思います。
ぞうさんプロジェクト 代表 楠田正博